
ライフサイエンス事業
巴ブランドで支える再生医療
プロジェクト概要
再生医療は、これからの医療を大きく変える可能性を秘めた技術だ。その技術を広く普及させるためには、細胞をそのままの状態で保存し、運搬する技術が必要とされる。30年以上にわたり、医療業界で液体窒素を使った凍結保存技術や保存容器の提供を行ってきた巴商会は、これまでの実績を土台に、細胞の保管・輸送における新たな付加価値を加えたサービスの確立にも取り組んでいる。新たな医療のかたちが生まれつつある中で、巴商会が次なる柱として見据える新事業の姿を追う。

ライフサイエンスを支える新たな挑戦
血液や細胞は、マイナス150度以下の極低温で動きが止まり、そのままの状態で保存することができる。この環境を実現するには、液体窒素を使った凍結技術が欠かせない。巴商会は、長年にわたって液体窒素による凍結保存容器を医療機関・製薬会社・研究機関へ提供し、医療の現場を見えないところから支えてきた。その実績をもとに、2019年にはライフサイエンス分野を本格的に事業化。ガスディーラーとして培った輸送・保管の技術を活かし、検体の保管から輸送までを一括で担う体制を築いた。
医療や研究の現場との連携も、着実に広がっている。今後はさらに事業領域を広げ、ライフサイエンスを代表する柱のひとつへと育てていく考えだ。
巴商会といえば、ものづくりを支える産業用ガスのイメージだ。昨今は、再生医療の分野において、美容やがん治療、不妊治療など、すでに私たちの生活に近い分野でも注目されはじめている。ライフサイエンス事業を通じて、巴商会は新たな価値と存在意義を、社会に向けて発信していくステージに入っているのだ。
ただ売るだけじゃない。
医療・研究の現場に寄り添う、
サービス型ビジネスへ
ライフサイエンス事業推進課では、従来の凍結保存容器の販売にとどまらず、医療や研究の現場に寄り添ったサービスの提供へと事業を拡大している。長年にわたり培ってきた保存容器のハンドリング技術や検体の取扱いに関する知見を活かし、検体の預かりサービス(バイオバンク事業)も開始。精度の高い保管・輸送体制を自社で整え、検査や充填の過程において温度上昇を防ぐなど、細やかな対応が可能となっている。再生医療や先進医療の普及が進むなか、ライフサイエンスは今後大きな成長が期待される分野でもある。収益性と社会貢献の両立を目指す新たなビジネスモデルとして、社内でも注目を集めはじめている。
社会の未来に挑む巴商会のこれから
ガスは、あらゆる産業に欠かせない重要な資源だ。そのガスを長年扱ってきた巴商会だからこそ、幅広い分野への応用や新たな挑戦の機会が広がっている。ライフサイエンス領域は単なる新事業ではなく、社会課題の解決に貢献できる可能性を秘めた、未来志向の挑戦でもある。未知の分野に踏み出すには、柔軟な発想と探究心が欠かせない。彼は語る。
「私たちは、ただ製品を仕入れて売るだけの商社ではありません。ガスという素材に価値を加え、必要な形で届けることこそが私たちの役割です。特にライフサイエンス事業は生命に関わる事業であるため、明確な終わりがある分野ではありません。物事を深く掘り下げたい人、価値を見いだし追求できる人に、ぜひ仲間になってほしいですね。」
現在、半導体分野にとどまらず、エネルギー、水産、再生医療といった多様な分野への挑戦が社内のいたるところで動き出している。誰にとっても身近な分野に携わることで、社会に広く認知される企業へと進化していこうとしている。


S.MASAAKI
1998年入社。ひたちなか営業所で色々な経験を積み、伊勢原営業所・大阪営業所では営業グループリーダー、神戸営業所では所長を歴任。2023年よりライフサイエンス事業推進課 課長に就任し、再生医療や研究現場を支えるバイオバンク事業の推進に取り組んでいる。







